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◆にがりダイエットの誤りと危険性◆

 最近ダイエット効果があるとテレビや雑誌などで紹介され、健康食品としてブームになっている「にがり」ですが、ダイエット効果の根拠はありません。逆に取りすぎによって健康を損なうケースも出てきていますのでご注意下さい。(東北の老人ホームで「にがり」の摂取過剰で老人が死亡した事例があります。)
 独立行政法人国立健康・栄養研究所(東京)でも、ホームページで注意を呼び掛けています。
  国立健康・栄養研究所のホームページ  http://www.nih.go.jp/eiken/
  「にがり」と痩身効果についてのペ−ジ  http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail.php?no=170

 にがりは、海水を濃縮したときの塩を除いた残留物ですが、その主成分は塩化マグネシウムです。昔から豆腐を作るときの凝固剤に利用されてきました。 (他の必須ミネラル分は数種類程度しか含まれていません。)
 最近、雑誌などに、「にがりは糖の吸収を遅らせる」「脂肪の吸収をブロックする」「糖質代謝を促進する」「エネルギー代謝を促進する」といった内容の広告が掲載されていますが、確実な根拠・文献・臨床データ等はありません。
 また、マグネシウムは、医薬品では下剤として使用されています。しかし、下痢による一時的な体重変化は、主に必要な水分の減少によるもので、見かけの変化にすぎません。
 さらに、下痢を起こすほど、にがりやマグネシウムを摂取した場合、エネルギー源となる糖質や脂質だけでなくビタミンやミネラル等も吸収できなくなりますので、重大な健康被害を起こすことになります。

 マグネシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素として栄養機能食品としての表示が認められていますが、1日の上限量は300mgとなっており、これを越えてしまうと逆に健康を損なうことになります。

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